#STDRUMS & nakaitoshifumi RICH BUDDIES JAPAN TOUR 2022 at.渋谷CYCLONE 2022.11.22
ユージ・レルレ・カワグチ氏と中井敏文氏が、北は北海道、南は沖縄、九州四国関西東京東北を股にかけ、本州の真ん中へんをすっ飛ばして敢行されている全国縦断ツアーの18公演目、渋谷CYCLONE 25周年アニバーサリー企画の一角を担う、熱気半端ないライブにお邪魔してきました。
次回がツアーファイナルなので、いわば準ファイナル公演ですね……!
GOK SOUNDスタジオツアーに参加したのがフジロック直後の2021年8月29日だったので生レルレさんは約1年ぶり、前回の中井独演業務に参加したのが2021年11月20日なので生中井さんもこれまた1年ぶりでございます。(ZCON…?何のことです…?)
唯一の東京開催地なのでそりゃあSOLD OUTも必至でしょう…ということでみっちみちの人口密度のライブハウス、何年ぶりのどれだけぶりでしょう……懐かしい空気感に目頭がじんわり熱くなりました。
入場の一時間前に先駆けて行われた先行物販で無事白Tシャツとお箸とステッカーとレルレさんの新譜をゲット。
白Tシャツ、太巻きみたいな状態でお出しされてめちゃくちゃ笑顔になりました。
コインロッカーはLIMBOナンバーをゲット。
整理番号は末広がりな番号だったのですが、
ちょうどスピーカー真横の下手側端に一人分入れるスペースを探知。耳と情緒の死を覚悟して最前列に滑り込んでしまいました。うへへ。
下りていた幕端とステージ端の隙間からステージ上が見えてしまう位置で……開演前にレルレさんがササッとステージに現れたのが不意打ちで見えてギャッとなってしまい、以降開演まで秘密の絶対領域から目を逸らしていました。心臓に悪い位置でした。
最初はレルレさんのターン。ステージ中央にドドンと構えられたドラムセット。
横文字曲名を覚えられない病のため曲名と曲が一致しない己を罰したい。
あっEAR INFECTIONだけはその場でわかりましたぞ。あの印象的なセクシーなサックスのフレーズ大好きです。
後から記憶と照合する限りLINKEDとAFTERMATH1はやってくださってた。
発売されたばかりのアルバムからの曲が多かったと思うのですが、どうせなら物理円盤を買ってから堪能しようなどと考えており、デジタルの方で予習していなかったのは戦略ミスでした。
でも予習してたところで音圧と照明効果で別の曲に聴こえてたと思う。
スモークの中で音の山津波をぶつけてくるレルレさんは幻想的でした。
ちょっともったいないけれど、目を閉じて耳と体に響く振動に身を任せてヘドバンしていると恍惚的な酩酊感に全身が包まれました。
技巧的なことは「両手両足全部バラバラに動いててすごい!」くらいしかわかりませんが、そんな人体の末端4本ぽっちで分厚い衝撃波を放ってくるからすごい!
一番でっかいシンバルを高速連打(言い方)されていたとき、何か巨大な存在に飲み込まれるような感覚に陥りました。
索敵中のサーチライトの如くぐるぐると動き回る照明芸術も、曲展開に完全マッチしていて凄まじい世界観を彩っていました。
ジャズっぽいテイストの曲調だとよりトランスしますね。ウイスキーのグラスをゆらゆらと掲げて体を揺らしたい気分になります。
色香漂う激しい深淵の圧巻から一転、MCは怒涛の告知タイムでしたが、要約すると「物販買え。マストバイ」の圧で笑いました。
ミュージシャンもサラリーマンと同じ職業のひとつ。特別じゃないのが当たり前。ロンドンではそう。もっと気軽にライブハウスに来て欲しい。ドリンク代がライブハウスの収益です。途中でも遠慮なく抜けてお客さん同士仲良く譲り合ってどんどん飲みに行ってね!
中井さんのmonogramedは売り切れてて、えーと……(読めないアルバム名)青いやつはあと8枚だそうなんで。
お箸は北海道と沖縄ではあまり売れなかった。箸使わないのかな。
九州から売れ始めた。やっぱり本州は箸使いますよね。あ、四国でも売れなかったかな。
RICH FOREVER TRADITION 2022 渋谷RUBY ROOMのチケットを世界最速……って当たり前なんですけど世界最速販売してます。
仙台のチケットも売ってます。買え。
物販買わないと帰れないんで。入り口で誓約書にサインしましたよね?(笑)
ありがとうございました。人身バイバーイ!
等々……ごく一部の抜粋かつ多少の記憶違いもあるかもですが、この買え買え圧が潔すぎて逆に何もいやらしくないMCスキルが半端ないなぁ。
パワフルドラミングに躍動する上腕二頭筋とグレーのTシャツのコントラストが格好良くて、結局終演後にもう一度物販に並んでグレーTシャツと、お箸(保存用)を買ってしまいました。
終演後はレルレさんが元気溌溂と売り子されていました。
体力ゲージどうなっているんだろう……。
遭遇したフォロワーさんの勢いを借りて、CDにサインもいただいてしまいました。ありがとうございました!
買って良かった物理CD。
さてちょっと飛んでしまった時系列をライブ中に戻しまして、レルレさん退場後にいったん幕が下り、転換も素早く中井さんのターン。
1.Oval(with レルレさん)
2.Ranjiku(with レルレさん)
3.Tri-Phase Ⅱ
4.???(たぶん初聴きの曲。たぶん6/8拍子)
5.medium
6.Nana-Iro Hai-Iro
7.seas
8.シャボン(with PEVO1号さん&レルレさん)
9.パイルクーロス(with PEVO1号さん&レルレさん)
10.コンペリタンチップル(with PEVO1号さん&レルレさん)
11.sakasama(with レルレさん)
12.graphite(with レルレさん)
13.count(with レルレさん)
14.???(with レルレさん)(知っている曲のはずなのに失念。不覚)
15.doors(with レルレさん)
~楽しいMC(もはやトークショー)~
Encore. Offset(with レルレさん)
幕が上がると、上手側にピアニカを手にした中井さん、下手側にレルレさんの配置。
レルレさんがド正面にきたので音圧攻撃がもの凄かったです。中井さんのバックということでソロパートの時よりは若干控えめ気味だったんですが、そうでなければ吹っ飛んでました。
中井さんはいつもの帽子、ハイネックパーカー、ワインレッドの靴下、黒いシューズのいでたちでした。
シンセを挟んで2本のマイクが立っており、上手側がダブルヴォーカルエフェクト仕様、下手側がプレーンボーカル仕様になっていたと思います。
Ovalが始まった瞬間、客席が歓喜の飛び跳ねで波打ち、ルクトゥンオアダイの再来のようでした。
Ranjikuでは本来ワンショットボイスが入る部分で中井さんがマイクから離れ、真ん中寄りに移動してちょっと上体をかがめ、右手を口元に添えて「はい」と生声で囁いておられました。あれ卑怯です。卑怯です。
Tri-Phase Ⅱでは、音源よりもねっとりと湿度高く歌い上げながら、何故かピアニカのみょいんと伸びた吸い口のホースにマイクのコードをぐるぐると巻き付けていました。なぜだかどしてかなんとなく卑猥でした。
ここで知らない曲が来て、6/8拍子のリズムカッコイイデスネ!?
つづいてMediumキターーー!!と昇天。最後の熱唱部分エモいです。
Nana-Iro Hai-Iroで前回の独演では出来なかった手拍子リベンジを果たせました。目に入った範囲で少なくとも客席前方はみんな手拍子してて、とても楽しかったし中井さんもニコニコしていたように見えました。
seasは曲名を現場で失念してしまっていたのですが、「窓に」の歌い出しと中盤の「ラーララ」を脳に刻み込んだので後で特定できました。ありがとう中井さん公式YouTubeチャンネル。
で、いったん引っ込んでいたレルレさんが再登場され……続いて待望のゲスト、PEVO1号さんがTalboギターを引っ提げ颯爽と登場。登場即サイン波をまんべんなく放ってくださいました。
PEVO帽にPEVOシャツにPEVO短パンの、懐かしい1号さんの姿がそこにありました(現地でマジで泣いてました)
レルレさんのドラムでパワーアップしたドーピングPEVOです。男性的ストロングPEVOです。
何の前置きも注釈もなく(MCの時すら特に何も触れず)PEVO4号さんのパートを完璧なパフォーマンスとともに完璧に歌いこなす中井さんが凄すぎて、「いいの???え???いいの????????」と丸見えの口元に驚愕していました。
大盛り上がりのトラッツトラッツシェルバン、もうほんとすいません、感無量です。
客にサイン波を浴びせたりトラッツトラッツシェルバンを主導したりギターソロを繰り出すときはグイグイ前に乗り出してくれるのに、ジェネリック4号さんが歌い出すとスッと後ろに下がる我らがスポットマイスタッフェンが相変わらずの紳士で素敵でした。
あれはまごうことなきカーヴォでした。たぶんレルレさんはもう宇宙人に拉致され済みだったんだと思います。次のカーヴォではきっと黒い帽子被ってグラサンかけて黒いポロシャツ着て当たり前のように舞台にいるんだと思います。ダメージジーンズから膝小僧が丸見えだったので、短パンもたぶん大丈夫だと思います(暴走する欲望)
1号さんが去り、特に解説もなく中井さんのソロタイムにするっと戻ります。
PEVO曲に引き続きレルレさんは最後まで叩いてくれました。
セットリストをちょこちょこっと手の甲にメモしていたのですが、さかさま、と書き殴って顔を上げた瞬間、「ボクニクレヨヲオオオオオーーーーおおおおう」のとこで中井さんが下手側のこちらをガン見されていてがっつり目が合いまして……眼鏡の向こう側のぱっちりした曇りなき瞳がめっちゃがっつりこちらに向けられてまして……「よそ見してしまってすいませんでしたァ!!!」と背筋がシュビッと伸びて死にました。
graphiteは前回の独演でも演奏されていましたが、また聴けると思わなくて死にました。
countもまさかドラムを従えて疾走感マシマシで聴けると思わなくて死にました。
で、この次の曲……!絶対既知の曲、つまり直近アルバム2作か公式チャンネルに上がっている曲だったはずなんですが、三連続で魂が刈り取られた直後だったので記憶がないんです……既知の曲だったからこそ気を張っていなくて、あとで手の甲のメモ、もとい怪文書を見返したら自分で解読できなくて絶望しました。
うーん……dustlineかfar的なミドルテンポな曲だったような気もしないでもないんですが自信がない……。覚えている有識者のお方、おりましたら連絡ください……。気になってしょうがない。
続いてしっとりとdoors。気持ち良い余韻を残し、本編終了。
いったん幕が下り、拍手喝采の中再び幕が上がっておふたり登場。
中井さん「いいですねなんか、この幕」
レルレさんと中井さんの掛け合い漫才のようなMCが面白かったです。
「ツアー秘話とか5時間トークするぞ。嘘です」とか仰ってましたが、マジでトークして欲しかったです。
酒飲み過ぎて(だったっけ?)喉潰してましたよね、のレルレさんのフリから出た中井さんのお話で、徳島のデビッド・カッパーフィールドと呼んでいるKさん(MCでは実名出てました)がとても愉快で、仕事用とプラべ用で携帯電話2台持ちだったが一緒に飲んでるうちに仕事用をなくしてしまい、仕事の連絡があってもわからない……どうしよう……探すかぁ……飲むかぁ……と朝の3時頃まで飲んで、そしたらその間になんともう1台もなくしてしまった。その後4時ごろまで飲んで、帰り際にありがとうございました!とKさんが頭を下げたらコロコロっと携帯が転がり出てきた。商店街の福引のガラガラのように。それを見たKさんが「あっ」っと言って。その「あっ」がむちゃくちゃツボに入って笑い転げ過ぎたときが一番喉潰しました。
レルレさん「すげぇ笑ってましたよね」
のお話が好きすぎました。
「仲間……友達と一緒にツアーすることができて良かった」という言葉が出た時、仰いで尊死していました。
「よわい57……(齢じゃなくて)弱(じゃく)の方の弱い57」がパワーワードでした。
来月の追加ライブの宣伝をレルレさんに促されると、「ああ……まぁまぁいいじゃないですかそういうのは」とさらっと流しやがりまして、いや良くないよ!?と皆心中総ツッコミだったんじゃないかと思います。もっと商売っ気出してください。レルレさんの爪の垢を煎じて飲んでください。
「今年はライブ20本こなすわけですよ。20本て月刊より多いですよ。(客に向けて)どれだけ大変かやってみれば良いんですよ。なかなかないですよこんな仕事」
「ああ……まぁそうですね(20本どころじゃないライブの本数をこなす人の顔)じゃあ来年またやりましょう!」
「弱い57なのに!」
みたいなショートコントが良かったです(ショートコントではない)
こっちは一応声出し禁止なので拷問です。いやライブ中はたまらずワンピースのゲダツ様のように「んーんん!!!」って閉じた口の中で叫んでしまいましたけど……サイン波浴びせられてるのに無言を貫くのは無理でしょう……
ちょっとずつ漏れた皆の小さめの歓喜の声がうねりになって控えめな歓声に昇華されてたの、個人的に良い感じの折衷感だった気がします。
来年またやってください……そして今年すっ飛ばされた中部地方に来てください……。
長野のライブハウスはCLUB JUNK BOXおすすめです……スタッフさん皆いい人です……より駅近に移転してからまだ足を踏み入れたことがないので行ってみたいです……(勝手に行きなさい)
限界集落長野はまぁともかくとして、せめて今度は東海地方にもお恵みを……。
あと、レルレさんが中井さんの曲を叩くとき、「最初はまだ控えめだったんだけどどんどん激しくなっていった」だそうで。そういうツアーを通じての親密度の高まりから遠慮がなくなっていくというか音楽に投影される積まれた経験が齎す変化……とても良いですよね……(ニチャア笑い)
等々、まだまだ沢山面白いトークがてんこ盛りのMCでした。後になってボコボコ思い出しそう。
内容が濃すぎて、細かいとこがいろいろ記憶違いとか省略とか失念とかしてしまっていると思います。「」内で表現した言葉もあらすじ程度で汲んでください。記憶力ポンコツ野郎ですみません……!
MCタイムにおいて、1号さんが壇上に出てくることもなく、1号さんゲスト招致の経緯や何故突如中井さんの声帯が4号さんに乗っ取られたのか等の説明も全然なかったの、宇宙人降臨の特異っぷりというか、ちくわ大明神感が甚だしくて最高でした。
それでは最後に1曲聴いてください、とOffset。
オギャーーーーーーーー!!!!(歓喜の悲鳴)
一昨年の独演の時もそうでしたが、2015年版のイントロが好きすぎて2015年版のイントロが聴こえてしまう病のため2015年版だ!!と現地で思い込んでしまったんですが、Monogrammed版でしたよね?ただの私の幻聴ですよね?
検証のため映像……無理なら音源だけでも、期間限定の有料で良いからどこかで公開して欲しゅうございます……MCもノーカットで……
本当に本当に楽しいツアーだったんだなぁ、というのがMCからも表情からも演奏中の空気感からもビンビンに伝わってきて、聞いているこちらも幸せな気持ちになりました。
ありがとうございました、と最後に捌けるとき、ステージ端でお先にどうぞ、いやいやそちらがお先にどうぞ、とお互いに手を差し示して譲り合っている姿がほほえましかったです。
レルレさん、中井さん、1号さん、楽しい音楽体験とと心のデトックスをありがとうございました!
カツカレー大盛りビーフシチュー付きにカツ丼大盛りドチキン付きがお出しされたようなド満腹の時間でした。
先行物販待機列でも、客席フロアでも、バス乗り場までの帰路でもフォロワーさんらとご一緒出来まして、いつもながらの特に誰とも申し合わせていないぼっち参戦にして、全然ぼっちじゃなく楽しい時間を過ごさせていただきました。お会いできた皆様、ありがとうございました!
この、「現地での偶然の遭遇、なりゆきの流れ」が私のライブにおける醍醐味であり、楽しみのひとつであります。
あ、あとライブ後に一気に呷るビール!これが最たる至福の時です。
さてライブとは全然関係ない、日記的余談です。
渋谷着後に時間があったので、最近ちょっとしんどいこと続きだったこともあり軽く厄払いしたくて、Googleマップのナビで徒歩圏内の適当な神社を目指しブラブラ歩いておりました。
細い坂道をなんの気なしに曲がってみたら、あっここラブホ街だ。
ナビに従うならもうちょっと奥まで潜入する必要があるようで、うん、ライブ前にラブホ街探索は趣がありすぎる、やめとこう。
ネオン瞬く直前の時間帯に表層のストリートを突っ切って、閑静な住宅地のお稲荷様に進路を変えたのでした。
そこからライブハウスに向かっててくてく歩いていると、前を歩いていたおじさんが突然ぐるっと振り返り、おそらくシラフなのに完全に出来上がっている彼岸島系作画の笑顔で「お姉さんきれいだねぇいやぁ本当にきれいだぁ」とネチョッと誉めてくださったので、おうおうこちとらFILTERで当たったKORGのTシャツに#STDRUMSパーカーとGUの500円パーカーを重ね着し、お腰に福間さんのthis is our musicポーチをつけた戦闘民族やぞありがとうございます、を「ども」の二文字に乗せて会釈し、学生時代マーチングで鍛えた華麗なるスピンで曲がり角をターンし渋谷センター街を目指したのでした。(ちなみに彼岸島は未読なので完全にイメージですすいません)
渋谷センター街を闊歩していたら「覚醒剤に手を出すのはやめましょう」の街頭アナウンスが陽が傾きつつある空に響いていて、なんだか一連の時間がサイバー系ディストピア体験みたいで楽しかったです。
しぶやはこわいまちだなぁ(うきうき)
RICH FOREVER!!🤘🤘🤘